第2章 第5話 『夜の花火』の付録です


人の視線を感じやすい子どもには、視線が気にならない環境を用意するのもいいと思います。

『花火』は、周りが暗い、花火にみんなが注目する、という点で、いいツールだと思います。


今回、なっちゃんは、初めてみほちゃんのおかあさんに会いますが、

もう外は暗くて、はっきり顔も見えなくて、でも、みほちゃんのおかあさんのやさしい雰囲気が伝わってきたので、

なっちゃんは、安心感と好意を持つことができました。


それにみほちゃんの妹の『まみちゃん!』

なっちゃんは、自分よりも小さいまみちゃんに対して、何かやってあげたい気持ちが芽生えてきました。

小さい子と遊んだり、助けたりすることで、本人の自信も高まってきますね。

なっちゃんは、「まみちゃんにも花火をさせたいな。喜ぶだろうな。」と思い、

勇気を出して、みほちゃんのおかあさんに、花火を渡します。

なっちゃんの気持ちと、暗い環境があって、出来たことだと思います。


花火で気持ちが高まり、まみちゃんを喜ばせることもできて、なっちゃんは気持ちを高めた状態で、近所を散歩します。

近所というのは、意外にも、リラックスして歩けないものです。いつ知っている人に会うかもしれないので。

でも、この時のなっちゃんは、家の近所をこれまでの中で一番うれしい気持ちで歩くことができました。


夜の散歩シーンは、私が10年前に描いた鳥瞰パース(完成予想図)と合体させてみました。

昔の作品を使う事が出来て、私にとっても嬉しい散歩シーンとなりました。



                                                      2008年9月1日 はは
第6話 「みほちゃんのおうちへ」

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